REPORTレポート

Vol.9 『まちみとラボ』の取り組み

2024.05.16

水戸のまちなかを徹底的に調査
 水戸のまちなか再生を目的とした新しいまちづくり会社『株式会社まちみとラボ』。平成28年11月1日に設立され、以降、国と水戸市の地方創生推進交付金を活用し、まちなかの新しい可能性を求め、様々な事業を展開してきました。  私たちはまず、水戸のまちなかを徹底的に調査しました。スモールエリアごとの地域特性や、ヒト・モノ・コトの流れ、傾向等を調査し、新しい『可能性』を探しました。さらに、空き店舗や空き地の活用を見据えた実態調査を実施するとともに、活用事業スキームの研究・整理も行いました。  その上で、南町自由広場を活用した実験的マルシェ『ガンゲット』を開催し、多様な世代や市内外居住者の購買ニーズ、新たに生まれつつあるライフスタイルの調査・分析を行いました。その結果、水戸には本物の価値の分かるロハス層が多いこと、自分だけの時間を過ごしたい男性が多いこと、手づくり感や手触り感のある商品が好まれること、などが分かりました。  一方でまちなかでの起業支援に向け、水戸商工会議所と連携し、空き店舗等の物件情報提供や空き店舗見学ツアー、ビジネスプランコンテストを実施しました。そして、優れた事業プランに対して、その実現に向け、事業者と物件オーナーとのマッチング、リノベーションによる店舗づくり、そして創業支援、経営支援を行いました。

まちなかへの移住の促進を含めた 新たなライフスタイルの提案
 また私たちは、コンパクトシティ実現に資するまちなか居住人口の増加策についても調査研究を重ねてきました。その一環として「水戸まちなか居住リノベーション事業」を、やはり水戸商工会議所と連携して企画、中心市街地のマンションの空き室をリノベーションすることで、まちなか居住の促進に繋げることとしました。  さらに、水戸の街で学びたい、暮らしたい、働きたい人向けに、水戸での新たなライフスタイルやワークスタイル、空間利用の在り方を提案する、タブロイド判のプロモーション冊子を創刊、webサイト『TRIX MAG』もスタートしました。

新しい何かが生まれる空間 『M−WORK』
 平成30年10月には、私たちの活動の拠点となる『M−WORK』が銀杏坂に完成しました。多様な形態・規模に対応した新規創業者の支援を図るためのインキュベーション空間として、前回の東京オリンピックよりも古いビルをリノベーションしたものです。水戸出身で新進気鋭の若手起業家・須田将啓氏(エニグモ代表)らとのコラボレーションで実現しました。地下1階のイベントスペースやポップアップショップ、1階のカフェ、2階と3階のコワーキングスペース、そして屋上の多目的スペース。新しい何かが生まれる空間です。  そして設立からちょうど2年を経過した平成30年11月1日、まちみとラボは、水戸市から都市再生特別措置法に基づく『都市再生推進法人』に指定され、公的な位置づけが付与されました。これにより活動の幅は一層広がり、公共施設の管理のみならず整備にも主体的に取り組むことが出来るようになりました。

この記事を書いた人

三上靖彦

1959年水戸市生まれ。水戸第一高等学校、筑波大学第一学群自然学類、筑波大学大学院修士課程環境科学研究科を経て、さまざまな街づくりに携わる。現在では株式会社まちみとラボ代表を務め、水戸の歴史と文化、芸術を活用して、水戸のまちに新たな価値を創造し続けている。

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