【海のまちへ行こう】大洗町漁協 かあちゃんの店｜大洗町

大震災にも負けない母ちゃんパワー

震災前の不漁が続いた頃でした。少しでも家計の足しにと、母ちゃん達は干物を作って売っていたそうです。それを見ていた町長や漁協組合の人たちから、「店を出してみたらどうか」という話が持ち上がりました。「干物だけでなく、大洗ならではの新鮮な魚を母ちゃん達の手料理でもてなす食堂がいい！」と。それを受けて、漁協組合や女性部が中心になって動き始めました。そして2010年、「母ちゃんの店」はオープンにこぎつけたのです。期待通り、あっという間に繁盛店となり、毎日長蛇の列ができるほどの人気店になりました。
ところが、オープンして1年目、あの東日本大震災にあってしまいます。震災当日、浜で仕事をしていた母ちゃん達は「30分後に津波がやって来る」というニュースを聞いて、慌てて避難したと言います。翌日、浜に戻ってみると見たこともない光景が広がり、言葉を失ったそうです。
何もかも流され、店は無残なカタチで残っているだけ。船は沖に避難させていたので、かろうじて無事だったものの、漁に出るどころではありません。
しかし、母ちゃん達は、すぐに動き出したのです。泥だらけの店でみんなのために炊き出しを始めました。そこから再出発のために動きます。自分たちが出来ることを手分けして、3か月後には復活させたのです。物凄いチームワークです。
母ちゃん達のその姿に大洗の町の人達が勇気や元気をもらったことは言うまでもありません。